ロイ・Z(Roy Z)率いるトライブ・オブ・ジプシーズ(Tribe of Gypsies)は1990年代初頭の結成です。
ジプシーズの名前が知られるようになったのは、アイアン・メイデンを脱退したブルース・ディッキンソンのソロアルバム『Balls to Picasso』に参加してからです。このアルバムではロイ・Zがほとんどの楽曲をブルースと共作し、バックはジプシーズでした。
バンドのメンバーは紆余曲折の末、
ロイ・Z(Roy Z,g,vo,perc)
ディーン・オルテガ(Dean Ortega,vo,g,perc)
エドワード・カシラス(Edward Casillas,b,vo,perc)
マリオ・アギラー(Mario Aguilar,perc)
デヴィッド・イングラム(David Ingraham,ds,perc)
でデビューアルバムのレコーディングに取り掛かります。
1992年頃には完成していたようですが、契約関係が二転三転し最終的にまとまったはずのマーキュリー・ミュージックが突然契約を解消してきたため、結局日本のビクターと契約が成立し、1996年にリリースされることになりました。
アルバム名は『Tribe of Gypsies』です。
01. En Mi Barrio
02.In The Middle
03.Death Song
04.Guajira
05.Walking On Water
06.Mero Mero Mambo
07.Party (Eddie's Thumb)
08.Firedance
09.Thinking Of You
10.We All Bleed Red
11.Crazy Love
12.I'm So Close
13.Conjuring Of The Sou
プロデュースはロイ・Zです。
ラテン・ロックです。ラテン・ロックと言えばサンタナですが、このアルバムは初期のサンタナを思わせます。ブルージーでパーカッションとギターが絡んでうっとりします。ロイ・Zはメキシコの血が入っているのでこのような音楽が生まれもって身に付いているのかもしれません。
何しろラテンのリズムは大好きですから、日本でいまいち受けが良くないのは残念です。
その後、ジプシーズは1998年『Revolucion 13』、2000年『Standing On The Shoulders Of Giants』、2006年『Dweller On The Threshold』とそれぞれフルアルバムをリリースします。
いずれも好アルバムになっています。サードアルバムでは敬愛するゲイリー・ムーアの「パリの散歩道」もカバーしています。メンバーはロイ・Z以外は替わっています。
ロイ・Zはバンド活動以外にも他のミュージシャンのレコーディング参加やプロデュースに引っ張りだこです。ブルース・ディッキンソンのアルバム参加・プロデュース、ロブ・ロックへの参加・プロデュース、ジューダス・プリースト、ハルフォード、ハロウィンなどのプロデュース等々、2000年代は大忙しでした。
トライブ・オブ・ジプシーズはもう少し人気が出てもいいバンドだと思いますが。
Tribe of Gypsies Mero Mero Mambo
12 Parisienne Walkways / Tribe Of Gypsies
それでは今日はこの辺で。