Flying Skynyrdのブログ

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聴き比べ 『ドナドナ(Donna Donna)』

今日の「聴き比べ」は『ドナドナ(Donna Donna)』です。

 

私がこの曲を初めて聴いたのは小学校だったか、中学校だった忘れましたが、NHKの『みんなのうた』でだったと記憶しています。何とも悲しげな歌で心に残りました。その後ジョーン・バエズ(Joan Baez)の歌声で聴いて外国の曲なんだと思ったものでした。

 

調べてみるとこの曲は1938年に『Dana Dana』としてイディッシュ語で作られた曲だということがわかりました。中・東欧のユダヤ人の間で話されていたドイツ語に近い言葉で、ユダヤ語とも称される、ということです(ウィキペディアより)。

作者はウクライナ生まれのユダヤアメリカ人ショロム・セクンダ作曲、ベラルーシ生まれのユダヤアメリカ人アーロン・ゼイトリン(英語版)原作詞です。

牧場から市場へ売られていくかわいそうな子牛を歌った歌で、反ユダヤ主義を批判した歌だと言われています。

 

Donna Donna

作詞:アーロン・ゼイトリン

作曲:ショロム・セクンダ

 

On a wagon bound for market

There's a calf with a mournful eye

High above him there's a swallow

Winging swiftly through the sky

 

How the winds are laughing

They laugh with all their might

Laugh and laugh the whole day through

And half the summer's night

Donna, Donna, Donna, Donna; Donna, Donna, Donna, Don

Donna, Donna, Donna, Donna; Donna, Donna, Donna, Don

 

"Stop complaining!" said the farmer

"Who told you a calf to be?

Why don't you have wings to fly with

Like the swallow so proud and free?"

 

How the winds are laughing

They laugh with all their might

Laugh and laugh the whole day through

And half the summer's night

Donna, Donna, Donna, Donna; Donna, Donna, Donna, Don

Donna, Donna, Donna, Donna; Donna, Donna, Donna, Don

 

Calves are easily bound and slaughtered

Never knowing the reason why

But whoever treasures freedom

Like the swallow has learned to fly

 

How the winds are laughing

They laugh with all their might

Laugh and laugh the whole day through

And half the summer's night

Donna, Donna, Donna, Donna; Donna, Donna, Donna, Don

Donna, Donna, Donna, Donna; Donna, Donna, Donna, Don

 

まずは有名なところでジョーン・バエズから。海外のアーティストでは彼女が一番馴染み深いです。1961年です。

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Donna Donna ~ Joan Baez ( Lyrics )

 

フランスではクロード・フランシスです。歌詞は子牛ではなく男の子だそうです。


CLAUDE FRANCOIS -donna donna

 

日本では『みんなのうた』です。岸洋子さんだったのですね。

訳詞は安井かずみさんです。驚きました。確かアニメのような画面でその子牛が悲しそうな顔をしていたような記憶があります。

 

岸洋子 盤

訳詞:安井かずみ

 

ある晴れた 昼さがり いちばへ 続く道

荷馬車が ゴトゴト 子牛を 乗せてゆく

かわいい子牛 売られて行くよ

悲しそうなひとみで 見ているよ

ドナ ドナ ドナ ドナ 子牛を 乗せて

ドナ ドナ ドナ ドナ 荷馬車が ゆれる

 

青い空 そよぐ風 つばめが 飛びかう

荷馬車が いちばへ 子牛を 乗せて行く

もしもつばさが あったならば

楽しい牧場に 帰れるものを

ドナ ドナ ドナ ドナ 子牛を 乗せて

ドナ ドナ ドナ ドナ 荷馬車が ゆれる


岸洋子 ドナドナ 1966 / Dona Dona

 

この前にザ・ピーナッツが歌っていました。訳詞はやはり安井かずみさんですがちょっと違っています。もっと悲しいです。

 

ピーナッツ盤

訳詞:安井かずみ

 

ある晴れた 昼さがり 市場へ つづく道

荷馬車が ゴトゴト 子牛を 乗せてゆく

何も知らない 子牛さえ

売られてゆくのが わかるのだろうか

ドナ ドナ ドナ ドナ 悲しみをたたえ

ドナ ドナ ドナ ドナ はかない命

 

青い空 そよぐ風 明るく とびかう

つばめよ それをみて おまえは 何おもう

もしもつばさが あったならば

楽しい牧場に 帰れるものを

ドナ ドナ ドナ ドナ 悲しみをたたえ

ドナ ドナ ドナ ドナ はかない命

 


ザ · ピーナッツ ドンナ・ドンナ 1965 / Dona Dona

 

悲しい歌でした。

 

それでは今日はこの辺で。