今日の「この人の、この1枚」は引き続きエルヴィン・ビショップ(Elvin Bishop)です。彼の4作目のアルバム『レット・イット・フロー(Let It Flow)』です。
1974年、エルヴィン・ビショップはなんとそれまでのエピック・レコードからサザン・ロックの最大レーベル、キャプリコーンと契約しました。これは1971年頃にオールマン・ブラザーズ・バンドとフィルモア・イーストで競演した関係から、ディッキー・ベッツとも懇意にしており、彼の紹介で契約に至ったようです。
ビショップは生まれはカリフォルニアですが育ちはオクラホマで南部の音楽への親しみは以前から持っていたようです。
そして4枚目のアルバム『レット・イット・フロー(Let It Flow)』をジョージア州メイコンのキャプリコーン・スタジオで録音しました。
キャプリコーンのミュージシャン総出という感じでした。
Side A
1.Sunshine Special
2.Ground Hog
3.Honey Babe
4.Stealin' Watermelons
5.Travelin' Shoes
Side B
1.Let It Flow
2.Hey, Good Lookin'
3.Fishin'
4.Can't Go Back
5.I Can't Hold Myself In Line
6.Bourbon Street
バンドメンバーは
Elvin Bishop – electric guitar, acoustic guitar, slide guitar, lead vocals
John Vernazza – acoustic guitar, electric guitar, slide guitar, background vocals
Michael "Fly" Brooks – bass guitar
Donny Baldwin – drums, background vocals
Philip Aaberg – piano, keyboards, clavinet
ゲストミュージシャンが
Acoustic Guitar, Electric Guitar, Tambourine – Johnny Sandlin
Congas – Jerome Joseph
Drums – Bill Meeker
Electric Guitar – Richard Betts
Fiddle [Electric Fiddle], Acoustic Guitar, Washboard – Charlie Daniels
Organ – Paul Hornsby, Sly Stone
Pedal Steel Guitar – Toy Caldwell
Piano – Steve Miller
Saxophone – David Brown, Harold Williams, Randall Bramblett
Strings – Vassar Clements
percussion, background vocals – Jo Baker
プロデュースがジョニー・サンドリンです。
オールマンズ、マーシャルタッカー、チャーリー・ダニエルズ、スライ・ストーンやかつてのバンドメンバーなどが集まりました。
A5の「トラヴェリング・シューズ」がビショップの初めてのシングルヒットになりました。アルバムも初めてのトップ100に入りました。
B2がハンク・ウィリアムス、B5がマール・ハガードでそれ以外はオリジナルです。
アルバムのほうは想像通り、サザン・ロック、カントリー・ロックといった趣で、レイドバックしたエルヴィン・ビショップでした。
この後、1975年には大ヒット曲「Fooled Around and Fell in Love(愛に狂って)」が全米3位の大ヒットになり、ブルースマン、エルヴィン・ビショップからAORのヒット・メイカーになってしまいました。
それでも1980年代の後半にはブルース・レーベルの大手アリゲーターと契約しブルースに戻ってきました。
2000年には彼の娘と前妻が殺されるという悲惨な事件も経験しました。
日本が大好きなオッサンで何度も日本に来ています。現在も活躍中です。
"Stealing Watermelons" Elvin Bishop
Elvin Bishop - Travelin' Shoes
それでは今日はこの辺で。