監督:康宇政
出演:柳家小三治 (語り)梅沢昌代
製作:2009年 日本
先日亡くなられた、人間国宝・十代目柳家小三治師匠を追悼してドキュメンタリー映画『小三治』が再上映されました。早速足を運びました。
小三治師匠を3年半にわたって取材したドキュメンタリーです。桂米朝、立川志の輔、入船亭船橋などが登場します。2009年公開ですから10年以上前のドキュメントです。
寄席での風景はもちろんですが、プライベートも満載です。小三治師匠と言えば、なんといっても「マクラ」の面白さでしょう。そして惚けた話しぶりで滑稽話が特に面白かったですね。地話のうまさには舌を巻きます。プロですから当然なのでしょうが。
五代目柳家小さん門下で5人目の弟子でした。兄弟子には小せん、さん助、つばめ、立川談志と錚々たるメンバーがいました。落語協会会長も務めました。
プライベートでは多趣味で知られていました。バイク、スキー、オーディオ、俳句、クラシック等々、実に多才な人でした。
「落語家なんて一番自分に向いてな仕事だな」。小三治師匠のつぶやき。
円生と小さんの指導方法の違いが面白かった。事細かく指導する円生、「そんなことどうでもいいんだよ」と何も教えない小さん。小三治も弟子には何も教えないと言います。
いろいろ為になる話がありましたが、片っ端から忘れていきます。困ったもんだ。
私にとっての落語は志ん生、文楽は別格として、やはり志ん朝、談志です。そしてその後を追ったのが小三治でした。
81歳での逝去、早すぎやしませんか? もう誰もいません。
それでは今日はこの辺で。