今日の「この人の、この1枚」はハウンド・ドッグ・テイラー(Hound Dog Taylor)の『Hound Dog Taylor and The HouseRockers』です。
ハウンド・ドッグ・テイラーは1915年、ミシシッピ州ナッチェスの生まれです。本名はセオドア・ルーズベルト・テイラー、どっかで聞いたことがあるような名前です。
初めてギターを弾いたのが20歳でした。シカゴに出てきたのは1942年。日雇い仕事を転々としながら演奏活動をします。そして1957年にようやくフルタイムのミュージシャンとして活動を始めます。しかし、知名度はありませんでした。なにしろこの頃のシカゴにはブルースマンがごろごろいましたから。フレディ・キングが演奏する「Hideaway」はハウンド・ドッグ・テイラーの曲でフレディ・キングがパクったのです。ハウンド・ドッグ・テイラーは著作権料を受け取っていません。
1971年にアリゲーターと契約し本アルバムをリリースしました。アリゲーターは当初デルマークに勤務していたブルース・イグロアがハウンド・ドッグとの契約を進言したが断られたため、自身で立ち上げたレーベルでした。
荒々しいスライドギターが特徴のハウンド・ドッグ・テイラーの最高傑作でしょう。
A1 She's Gone
A2 Walking The Ceiling
A3 Held My Baby Last Night
A4 Taylor's Rock
A5 It's Alright
A6 Phillips' Theme
B1 Wild About You, Baby
B2 I Just Can't Make It
B3 It Hurts Me Too
B4 44 Blues
B5 Give Me Back My Wig
B6 55th Street Boogie
レコーディング・メンバーは
Lead Guitar, Vocals – Hound Dog Taylor
Drums – Ted Harvey
Guitar – Brewer Phillips
プロデュースはBruce IglauerとHound Dog Taylor 、Wesley Raceです。
ハウンド・ドッグ・テイラーは1975年60歳で亡くなりました。一説によると、彼は生まれつき多指症で両手に6本の指があったそうで、それを本人が酔った勢いで切り落としたそうです。なんとも凄い話です。真偽のほどは分かりません。ただ彼の演奏を聴いていると、それもありかなと思わされます。
Hound dog Taylor And the Houserockers - She's Gone
Hound Dog Taylor & The House Rockers - Philip's Theme
それでは今日はこの辺で。