Flying Skynyrdのブログ

映画や音楽、本についての雑文

聴き比べ『あの丘越えて』

今日の「聴き比べ」は『あの丘越えて』です。

越後獅子の唄』に引き続き、私の生まれる前の曲です。

1951年、映画『あの丘越えて』の主題歌です。歌っているのはもちろん美空ひばり様です。この曲もひばりさんの歌の中では好きな曲の中の1曲です。

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監督:瑞穂春海

主演:美空ひばり鶴田浩二

制作:1951年 松竹

 

残念ながら映画は観ていません。

懐メロ番組で知った曲でした。ひばりさんの歌唱力を再認識した歌でした。

映画では鶴田浩二さんとのデュエットです。鶴田さんも若い。

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あの丘越えて

作詞:菊田一夫

作曲:万城目正

 

山の牧場の 夕暮に

雁が飛んでる ただ一羽

私もひとり ただひとり

あおの背中に 目を覚まし

イヤッホー イヤッホー

 

お花畑の まひるどき

百舌が鳴いてる 雲の上

私はひとり ただひとり

遠い都を 思い出し

イヤッホー イヤッホー  

 

山の湖 白樺の

影が揺らめく 静けさよ

私はひとり ただひとり

恋しい人の 名をよんで

イヤッホー イヤッホー

 

山の牧場の 星の夜

風に揺れてる 灯は

私とおなじ ただひとり

泣けば悲しい 山彦が

イヤッホー イヤッホー

 


美空ひばり-あの丘越えて

 

それから25年以上経った映像です。40歳前後ですが、キーが下がっていません。この歌唱力には驚かされるばかりです。

 

1976年


あの丘越えて 美空ひばり

 

1978年


美空ひばり あの丘越えて

 

まだ子供の頃の森昌子と一緒に歌っている映像がありました。


あの丘越えて 美空ひばり・森昌子 Misora Hibari・Mori Masako

 

今日は本人歌唱の「聴き比べ」でした。

 

それでは今日はこの辺で。

 

 

聴き比べ『越後獅子の唄』

今日の「聴き比べ」は越後獅子の唄』です。

1951年の映画『とんぼ返り道中』の主題歌です。歌っていたのは美空ひばり様です。シングルはその前年にリリースされました。ひばりさん13歳の時のヒット曲です。

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監督:斎藤虎次郎

主演:美空ひばり、市川小平太、堺駿二

制作:1951年 松竹

 

残念ながら映画は観ていません。

 

ただ、この曲は小さい頃から聴いたことがあります。なぜかメロディが浮かんでくるのです。テレビのひばりさんの特集番組で何度か聴きましたが、やはりひばりさんの歌の中でも大好きな曲の中の1曲です。原曲を聴いても13歳の子が歌っているとは思えません。

 

越後獅子の唄

作詞:西条八十

作曲:万城目正

 

笛にうかれて 逆立ちすれば

山が見えます ふるさとの

わたしゃ孤児 街道ぐらし

ながれながれの 越後獅子

             

うつや太鼓の 音さえ悲し

雁が啼く啼く 城下町

暮れて恋しい 宿屋の灯

遠く眺めて ひと踊り

 

今日も今日とて 親方さんに

芸がまずいと 叱られて

撥でぶたれて 空見上げれば

泣いているよな 昼の月  

 

ところ変われど 変わらぬものは

人の情の 袖時雨

ぬれて涙で おさらばさらば

花に消えゆく 旅の獅子

 


美空ひばり越後獅子の唄

 

私がこの曲のシングル盤を買ったのは随分後になってからでした。ひばりさんによる再録音でした。これはこれでしっとりしていいですね。

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美空ひばり - 越後獅子の唄

 

YouTubeでこの曲を歌っている人がいるかどうか調べたところ、多くの人がカバーしていました。中で気に入ったものを少しだけ。

 

田川寿美さんです。この人は演歌歌手の中では好きな歌手です。


越後獅子の唄 田川寿美

 

それから、ひばりさんを尊敬していた大歌手、島倉千代子さんです。島倉さんはこの曲を聴いて歌手になろうと決心したそうです。彼女亡くなった年のステージでもこの曲を歌っていました。最後の力を振り絞って歌っている様子がなんとも言えません。


SBGZ01 越後獅子の唄 島倉千代子 190812・1998・181104・2013 vL HD

 

 

岡林信康大先生も昔のコンサートでは歌っていました。

 

いいものは、いい、です。カラオケで歌ってみたいですね。

 

それでは今日はこの辺で。

ブラック・キーズ(The Black Keys) 『Let's Rock』入手

ブラック・キーズ(The Black Keys)、5年ぶりの新作『Let's Rock』を入手しました。新作といっても昨年ですから大分時間が経ってしまいました。もっと早く載せるはずでしたが失念していました。

ブラック・キーズについてはこれまでにも何回か紹介しています。結構お気に入りのバドです。

lynyrdburitto.hatenablog.com

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今回のアルバムが通算9枚目ということになります。

 

01.Shine A Little Light

02.Eagle Birds

03.Lo/Hi

04.Walk Across The Water

05.Tell Me Lies

06.Every Little Thing

07.Get Yourself Together

08,Sit Around And Miss You

09.Go

10.Breaking Down

11.Under The Gun

12.Fire Walk With Me

 

メンバーは不動の二人です。

ダン・オーバック(Dan Auerbach,vo,g)

パトリック・カーニー(Patrick Carney,ds)

 

曲作りもプロデュースもこの二人です。

 

まだ一度聴いただけですが、ガレージ色が薄れ洗練されたようで、ブルースロックとは程遠くなったような印象を受けました。

これからじっくりと聴いてみたいと思います。

 


The Black Keys - Shine A Little Light [Official Audio]


The Black Keys - Eagle Birds [Official Audio]


The Black Keys - Lo/Hi [Official Audio]


The Black Keys - Every Little Thing [Official Audio]

 

それでは今日はこの辺で。

 

聴き比べ ジョニ、CSN&Y、MSC『ウッドストック(Woodstock)』

今日の「聴き比べ」はウッドストック(Woodstock)』です。

この曲は1970年にジョニ・ミッチェル(Joni Mitchell)が当時の恋人、グラハム・ナッシュ(Graham Nash)に1969年のウッドストック・フェスティバル」に出演したときの話を基に作った曲です。ジョニ自身はウッドストック・フェスティバルには出演していません。その後悔がこの曲を作らせたのでした。

 

Woodstock

by Joni Mitchell

 

I came upon a child of God

He was walking along the road

And I asked him, "Where are you going?"

And this he told me

 

I'm going on down to Yasgur's Farm

I'm gonna join in a rock and roll band

I'm gonna camp out on the land

I'm gonna get my soul free

 

We are stardust

We are golden

And we've got to get ourselves back to the garden

 

Then can I walk beside you?

I have come here to lose the smog

And I feel to be a cog in something turning

 

Well maybe it is just the time of year

Or maybe it's the time of man

I don't know who I am

But you know life is for learning

 

We are stardust

We are golden

And we've got to get ourselves back to the garden

 

By the time we got to Woodstock

We were half a million strong

And everywhere there was song and celebration

 

And I dreamed I saw the bombers

Riding shotgun in the sky

And they were turning into butterflies

Above our nation

 

We are stardust

Billion year old carbon

We are golden

Caught in the devil's bargain

And we've got to get ourselves back to the garden

 

彼女自身のリリースよりも一足先にリリースしたのがクロスビー、スティルス、ナッシュ&ヤング(Crosby,Stills,Nash & Young,CSN&Y)でした。1970年3月にシングルと同時にアルバム『デジャヴ(Déjà Vu)』に収録されました。このバージョンはロック調です。ニール・ヤングリードギターで始まり、スティルスリードボーカル、クロスビーとナッシュのハーモニーが見事です。ビルボードの11位になりました。映画ウッドストック/愛と平和と音楽の三日間』のエンドロールで流されました。私にはこれが一番馴染みが深いです。


Crosby, Stills, Nash & Young - Woodstock

 

これよりわずかに遅れ、本家のジョニ・ミッチェルが3枚目のアルバム『Ladies of the Canyon』に収録しました。ジョニはアルバムリリースの前にこの曲を「ウッドストック・フェスティバル」の1か月後に披露しました。「Big Sur Folk Festival」でした。CSN&Yとは全く違ったアレンジです。もっともこっちが本家ですからCSN&Yのアレンジが凄いのでしょう。

 

 


Woodstock

 

そしてひょっとして一番売れたのがこれかもしれません。マシューズ・サザン・コンフォート(Matthews Southern Comfort,MSC)です。イアン・マシューズ(Ian Matthews)フェアポート・コンベンション(Fairport Convention)を脱退した後結成したのがMSCです。1969年にイアン・マシューズのソロアルバムという形でアルバムをリリーしましたがこの時のレコーディングメンバーがそのままバンドとして活動するようになり、1971年の解散までに3枚のアルバムをリリースしました。そのラストアルバム『Later That Same Year』に収録されました。といっても、収録されたのはアメリカ盤のみでした。後の再発盤で正式に収録されました。シングルはイギリスでもアメリカでも大ヒットし、世界中でもヒットしました。日本でも慌ててMSCのレコードを発売したほどです。しかし、この時にはすでにMSCは解散していたのです。イアン・マシューズはその後ソロに転向します。

いかにもフォークロックという感じです。イアンの優しいボーカルに癒されます。このバージョンも気に入っています。


Woodstock

 

おまけに、ここ数年非常に気に入っているアーティスト、エヴァ・キャシディ(Eva Casidy)もカバーしているので取り上げたいと思います。アルバム『Time After Time』から。こちらはジョニの原曲に近いアレンジです。歌が上手い。彼女は既にこの世にいません。


Eva Cassidy - Woodstock

 

 

それでは今日はこの辺で。

聴き比べ トラフィックとD.メイソン『パーリー・クイーン(Pearly Queen)』

今日の「聴き比べ」は『パーリー・クイーン(Pearly Queen)』です。

この曲はトラフィック(Traffic)のセカンドアルバム『Traffic』に収録された曲です。

作者はメンバーのスティーヴ・ウィンウッド(Steve Winwood)ジム・キャパルディ(Jim Capldi)です。

 


TRAFFIC Pearly Queen 1968

 

この曲はエリック・クラプトン(Eric Clapton)のレインボー・シアターでの1973年の復活コンサートでも演奏されました。もちろんスティーヴも参加しています。


Eric Clapton-Pete Townshend-11-Pearly Queen-Live Rainbow 1973

 

トラフィックのセカンドアルバム当時は在籍していたデイヴ・メイソン(Dave Mason)が脱退後に発表したソロアルバムでこの曲をカバーしています。『Headkeeper』です。このアルバムはスタジオ録音とライブ録音から成っています。「パーリー・クイーン」はライブ音源です。その後もこの曲をよく演奏しています。『Certified Live』でも取り上げています。日本公演でも歌いました。その後のジム・キャパルディとのツアー・ライブ『The 40.000 Headmen Tour』でも取り上げました。余程この曲が気に入ったのでしょう。メイソン・バージョンは軽快なロックになっています。

 


Pearly Queen

 

 一方、スティーヴの方は、クラプトンとのライブや自身のライブでも常に演奏しています。1989年の初来日公演では残念ながら演奏しなかったと思います。


Eric Clapton and Steve Winwood Live From Madison Square Garden - Pearly Queen

 

それでは今日はこの辺で。

 

聴き比べ『上海帰りのリル』

今日の「聴き比べ」は『上海帰りのリル』です。

これまた私の生まれる前の曲です。

歌っていたのは津村謙です。といっても知るわけがありません。随分後になって、テレビかどこかの名画座で映画『上海帰りのリル』を観て、その存在を知った程度です。

しかし、何故かこの歌は知っていたのです。どこかで聴いていたのでしょう。「上海から帰って来たリル」、ちょっとかっこいいね、なんて思ったのでしょう。誰が歌っていたかなどは全く記憶がありません。

私の少し上の世代の人たちのカラオケの定番です。

津村謙は紅白歌合戦に8回連続出場したほどの歌手でしたが「上海帰りのリル」ほどのヒット曲には恵まれなかったようです。1961年、排気ガス一酸化炭素中毒により37歳の若さで亡くなりました。車の中で眠ってしまったようです。

 

1951年、作詞が東条寿三郎、作曲は渡久地政信、歌唱が津村謙でレコーディングされました。翌年には映画化されました。

「上海帰りのリル」の画像検索結果

監督:島 耕二

主演:水島道太郎、森繁久彌香川京子

制作:1952年 新東宝

 

映画の内容はほとんど憶えていません。記憶に残っているのは、香川京子が二役だったことと、森繁久彌バンドマスターで指揮を執っていたことぐらいです。悲しいラストだったような記憶もあります。その映画の中でこの曲が流れていました。津村謙が特別出演で歌っていたと思います。

 

この曲、ウィキペディアで調べてみたら、1933年のアメリカ映画『上海リル』の主題歌で、日本で訳詞が付けられディック・ミネや川畑文子、江戸川蘭子(ディック・ミネ以外は知りません)などが競作で歌った「上海リル」アンサーソングになっているそうです。元歌よりも大ヒットしました。そしてさらにこの「上海帰りのリル」に対するアンサーソングも数多く作られたようです。『リルを探してくれないか』『心のリルよなぜ遠い』『私がリルよ』『私は銀座リル』『私がリルの妹よ』『霧の港のリル』などです。

 

「上海リル」といえば、あがた森魚がアルバム『噫無情(レ・ミゼラブル)』でカバーしていたのを思い出しました。なんとか繋がりました。

 

上海帰りのリル

作詞:東条寿三郎

作曲:渡久地政信)

 

船を見つめていた

ハマのキャバレーにいた

風の噂はリル

上海帰りのリル リル

あまい切ない 思い出だけを

胸にたぐって 探して歩く

リル リル 何処に居るのかリル

だれかリルを 知らないか

 

黒いドレスをみた

泣いていたのを見た

戻れこの手にリル

上海帰りのリル リル

夢の四馬路の 霧降る中で

なにもいわずに 別れたひとみ

リル リル 一人さまようリル

だれかリルを 知らないか

 

海を渡ってきた

ひとりぼっちできた

望み捨てるなリル

上海帰りのリル リル

暗き運命(さだめ)は 二人で分けて

共に暮らそう 昔のままで

リル リル 今日も逢えないリル

だれかリルを 知らないか

 


上海帰りのリル

 

1982年には今は亡き根津甚八がカバーしました。

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根津甚八 上海帰りのリル

 

さらに1985年にはちあきなおみさんもカバーしました。残念ながら映像がありませんでした。

 

1990年には倍賞千恵子さんもカバーしました。

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上海帰りのリル Shanhai gaeli no Lilu(倍賞千恵子 Baishou Cheko)ローマ字歌詞付き(With Lyrics in Romaji)

 

ちなみに元歌となった「上海リル」を聴いてみます。歌詞はそれぞれ違います。

 

ディック・ミネ


デイックミネ・上海リル

 

江戸川蘭子


上海リル 江戸川蘭子

 


上海リル 川畑文子

 

ジャズのムードいっぱいでした。まだアメリカ音楽が許されている頃だったのです。

 

それでは今日はこの辺で。

 

 

 

聴き比べ M.マーフィーとNGDB『コズミック・カウボーイ(Cosmic Cowboy Part 1)』

今日の「聴き比べ」は『コズミック・カウボーイ(Cosmic Cowboy Part 1)』です。

この曲はアメリカのシンガー・ソングライターマイケル・マーフィー(Michael Murphey)が1973年のセカンドアルバムCosmic Cowboy Souvenirに収録した曲です。マイケル・マーフィーはカントリー界では超有名人です。一貫してカウボーイスタイルを貫いています。数々の賞も受賞しています。

 

Cosmic Cowboy Part 1

by Michael Martin Murphey

 

Burial grounds and merry-go-rounds

Are all the same to me;

Horses on posts and kids and ghosts

Are spirits we ought to set free

Them city slicker pickers got a lot of

Slicker licks than you and me

But riding the range and acting strange

Is where I want to be at

 

I just want to be a Cosmic Cowboy;

I just want to ride and rope and hoot

I just want to be a Cosmic Cowboy;

A supernatural country rockin' galoot

 

Lone Star sippin' and skinny dippin' and

Steel guitars and stars

Are just as good as Hollywood and them boogie-woogie bars

Gonna buy me a vest and head out West

My little Woman and my Self;

When they come to town they're gonna gather round

And marvel at my Little Baby's health

Now big raccoons and harvest moons keep rollin' through my mind

Home on the range where the antelope play

Is very hard to find

Don't bury me on the lone prairie; I'd rather play there live

I'm doin' my best to keep my little pony in overdrive

 


-cosmic cowboy-

 

実はマイケル・マーフィーのオリジナルを聴く前に、深夜のテレビでこの曲をニッティ・グリッティ・ダート・バンド(Nitty Gritty Dart Band,NGDB)が歌っているのを、たまたま観たのです。これが実によくて、翌日レコード屋に走りました。そしてシングル盤を買いました。

その後、彼らのアルバム星条旗よ永遠なれ!(Stars And Stripes Forever)』に収録されたことを知り、買ってしまいました。このアルバムは新曲とライブが入り混じった変則アルバムの2枚組でした。


Cosmic Cowboy (Part 1)

 

懐かしさいっぱいでした。

 

それでは今日はこの辺で。