今日の「聴き比べ」は『ウッドストック(Woodstock)』です。
この曲は1970年にジョニ・ミッチェル(Joni Mitchell)が当時の恋人、グラハム・ナッシュ(Graham Nash)に1969年の「ウッドストック・フェスティバル」に出演したときの話を基に作った曲です。ジョニ自身はウッドストック・フェスティバルには出演していません。その後悔がこの曲を作らせたのでした。
Woodstock
I came upon a child of God
He was walking along the road
And I asked him, "Where are you going?"
And this he told me
I'm going on down to Yasgur's Farm
I'm gonna join in a rock and roll band
I'm gonna camp out on the land
I'm gonna get my soul free
We are stardust
We are golden
And we've got to get ourselves back to the garden
Then can I walk beside you?
I have come here to lose the smog
And I feel to be a cog in something turning
Well maybe it is just the time of year
Or maybe it's the time of man
I don't know who I am
But you know life is for learning
We are stardust
We are golden
And we've got to get ourselves back to the garden
By the time we got to Woodstock
We were half a million strong
And everywhere there was song and celebration
And I dreamed I saw the bombers
Riding shotgun in the sky
And they were turning into butterflies
Above our nation
We are stardust
Billion year old carbon
We are golden
Caught in the devil's bargain
And we've got to get ourselves back to the garden
彼女自身のリリースよりも一足先にリリースしたのがクロスビー、スティルス、ナッシュ&ヤング(Crosby,Stills,Nash & Young,CSN&Y)でした。1970年3月にシングルと同時にアルバム『デジャヴ(Déjà Vu)』に収録されました。このバージョンはロック調です。ニール・ヤングのリードギターで始まり、スティルスのリードボーカル、クロスビーとナッシュのハーモニーが見事です。ビルボードの11位になりました。映画『ウッドストック/愛と平和と音楽の三日間』のエンドロールで流されました。私にはこれが一番馴染みが深いです。
Crosby, Stills, Nash & Young - Woodstock
これよりわずかに遅れ、本家のジョニ・ミッチェルが3枚目のアルバム『Ladies of the Canyon』に収録しました。ジョニはアルバムリリースの前にこの曲を「ウッドストック・フェスティバル」の1か月後に披露しました。「Big Sur Folk Festival」でした。CSN&Yとは全く違ったアレンジです。もっともこっちが本家ですからCSN&Yのアレンジが凄いのでしょう。
そしてひょっとして一番売れたのがこれかもしれません。マシューズ・サザン・コンフォート(Matthews Southern Comfort,MSC)です。イアン・マシューズ(Ian Matthews)がフェアポート・コンベンション(Fairport Convention)を脱退した後結成したのがMSCです。1969年にイアン・マシューズのソロアルバムという形でアルバムをリリーしましたがこの時のレコーディングメンバーがそのままバンドとして活動するようになり、1971年の解散までに3枚のアルバムをリリースしました。そのラストアルバム『Later That Same Year』に収録されました。といっても、収録されたのはアメリカ盤のみでした。後の再発盤で正式に収録されました。シングルはイギリスでもアメリカでも大ヒットし、世界中でもヒットしました。日本でも慌ててMSCのレコードを発売したほどです。しかし、この時にはすでにMSCは解散していたのです。イアン・マシューズはその後ソロに転向します。
いかにもフォークロックという感じです。イアンの優しいボーカルに癒されます。このバージョンも気に入っています。
おまけに、ここ数年非常に気に入っているアーティスト、エヴァ・キャシディ(Eva Casidy)もカバーしているので取り上げたいと思います。アルバム『Time After Time』から。こちらはジョニの原曲に近いアレンジです。歌が上手い。彼女は既にこの世にいません。
それでは今日はこの辺で。