Flying Skynyrdのブログ

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聴き比べ  『異邦人 -シルクロードのテーマ-』

今日の「聴き比べ」は大好きだった『異邦人 -シルクロードのテーマ-』です。

 

1979年から80年にかけての大ヒット曲です。歌ったのは久保田早紀です。

初めて聴いた時にエキゾチックなメロディと透き通るような美声にやられました。テレビで見た時にはそのかわいさにも参りました。思わずシングル盤まで買ってしまいました。

 

久保田早紀は1958年の生まれで、幼いころからピアノを習い、中学生になると仲間とバンドで演奏もしていました。やがて自作の曲も書き始め、共立短大在学中に『ミス・セブンティーン』に自作の曲をカセットに録音して応募、一次審査は合格しました。ところが二次審査は水着審査だということで、これは断りました。代わりにスタジオで弾き語りをするということになり、これがディレクターの目に留まり、歌手デビューへの道が開けました。

 

デビュー曲の『異邦人』は当初『白い朝』というタイトルでしたが、プロデューサーの判断で『異邦人』となりサブタイトルで『シルクロードのテーマ』が付けられました。そして名前も久保田小百合から久保田早紀になりました。

『異邦人』は当時、ジュディ・オングの『魅せられて』や庄野真代の『飛んでイスタンブール』などが大ヒットしていたため、エーゲ海や地中海など異国情緒漂う曲調がいいだろうということで大幅なアレンジがなされ、エキゾチック・ムード漂う曲が出来上がりました。久保田早紀の父親が仕事でイランを訪れた際にはよく現地のアーティストのテープを買ってきてくれて、中東の音楽には慣れ親しんでいたこともあってこのようなメロディが浮かんだようです。詩は中央線の国立駅そばの公演で子供たちの姿を電車の中から見て思い浮かんだそうです。

 

三洋電機のCMソングにも起用され、その年の暮れにはオリコンで1位になり、テレビ『ザ・ベストテン』の5位で初登場しました。その美しさにもドッキリしました。

 

久保田早紀はその後も活動を続けますが、この曲以上のヒット曲には恵まれず、1984年に結婚し、引退しました。そしてプロテスタントの教会音楽家として本名の久米小百合で活動を始め、現在に至っています。

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異邦人

作詞:久保田早紀

作曲:久保田早紀

 

子供たちが空に向かい両手をひろげ

鳥や雲や夢までも つかもうとしている

その姿は きのうまでの何も知らない私

あなたに この指が届くと信じていた

空と大地が ふれ合う彼方

過去からの旅人を 呼んでいる道

あなたにとって私 ただの通りすがり

ちょっとふり向いてみただけの 異邦人

 

市場へ行く人の波に 身体を預け

石だたみの街角を ゆらゆらとさまよう

祈りの声 ひづめの音 歌うようなざわめき

私を置きざりに 過ぎてゆく白い朝

時間旅行が心の傷を

なぜかしら埋めてゆく 不思議な道

サヨナラだけの手紙 迷い続けて書き

あとは哀しみをもて余す 異邦人

あとは哀しみをもて余す 異邦人

 

オリジナルから。


異邦人 久保田早紀

 

テレビ出演。


異邦人 久保田早紀


異邦人 ♪久保田早紀

 

B’zの松本孝弘ZARDがコラボ。


異邦人 / TAK MATSUMOTO featuring ZARD 松本孝弘×坂井泉水

 

yasuAcid Black Cherryのカバー。


異邦人

 

ジャズ・シンガー森川七月のカバー。


異邦人 [Natsuki Morikawa]

 

いい曲でした。

 

それでは今日はこの辺で。