今日の「聴き比べ」はボブ・ディラン(Bob Dylan)の『レイ・レディ・レイ(Lay Lady Lay)』です。
ボブ・ディランの「聴き比べ」、一体何曲になったでしょう。凝りません。
この曲はボブ・ディランが1969年にリリースした通算9枚目のアルバム『ナッシュヴィル・スカイライン(Nashville Skyline)』に収録されました。
1966年にバイク事故を起こし、しばらく隠遁生活を送っていたディランでしたが、1967年に久しぶりにアルバム『ジョン・ウェズリー・ハーディング(John Wesley Harding)』をリリースし、世間を安心させましたが、その音楽性はそれまでの比較的ハードなフォーク・ロックを覆す素朴な内容となっていました。歌詞も一段と難解なものになっていました。
そして、次に出されたのがこの『ナッシュヴィル・スカイライン』です。これには世間も大変驚かされました。それもそのはず、内容はカントリー・ミュージックで声もそれまでのしわがれ声から透き通るような美声に変わっていました。まるで別人です。タバコをやめて声を変えたそうです。真偽のほどは判りません。この頃のディランには音楽性、歌詞など難解を極めました。世間もディランは訳が分からん、という話題で一杯でした。アルバム・ジャケットからしてそれまでのディランとは思えない表情です。
この曲は全米7位となるヒットとなりました。
Lay Lady Lay
By Bob Dylan
Lay, lady, lay
Lay across my big brass bed
Lay, lady, lay
Lay across my big brass bed
Whatever colors you have in your mind
I’ll show them to you and you’ll see them shine
Lay, lady, lay
Lay across my big brass bed
Stay, lady, stay
Stay with your man awhile
Until the break of day, let me see ya' make him smile
His clothes are dirty but his, his hands are clean
And you’re the best thing that he’s ever seen
Stay, lady, stay
Stay with your man awhile
Why wait any longer for the world to begin
You can have your cake and eat it too
Why wait any longer for the one you love
When he’s standing in front of you
Lay, lady, lay
Lay across my big brass bed
Stay, lady, stay
Stay while the night is still ahead
I long to see you in the morning light
I long to reach for you in the night
Stay, lady, stay
Stay while the night is still ahead
この曲を例によってバーズ(The Byrds)がカバーしました。 1969年にシングル発売されそこそこのヒットとなりました。後にベスト盤に収録されました。発売された音源は大々的に女性コーラスを導入しています。これはバンドに無断でプロデューサーのボブ・ジョンストンが決めたもので、ロジャー・マッギンを含めバンドは不快感を示しました。後にコーラスのオーバー・ダヴを外したバージョンを発表しています。
デュラン・デュラン(Duran Duran)もカバーしました。1995年『Thank You』です。垢ぬけています。
それでは今日はこの辺で。