先日のキネ旬シアターは『小説家の映画』でした。
監督・脚本:ホン・サンス
出演:イ・ヘヨン、キム・ミニ
製作:2022年 韓国 2023年 日本公開
2022年のベルリン国際映画祭で銀熊賞(審査員大賞)を受賞した韓国のドラマです。モノクロ・パートカラー。
長らく執筆から遠ざかっていた小説家ジュニは書店を営む後輩を訪ねるためにソウルから離れた町にやってきました。そこで偶然かつては人気女優だったギルスに出会います。二人は初対面とは思えないほど意気投合します。そしてジュニはギルスを主演にした短編映画を撮りたいと提案します。
かつては名声を得た二人はそれぞれに迷いを持っていましたが、これによって新たな可能性が広がっていくのですが・・・。
登場人物は才能の枯渇により物語を書けなくなった作家。映画よりも日常の幸せを求める女優。執筆を辞め、書店を営む後輩。手話を勉強中の書店員。以前面識のあった映画監督とその妻。昔、一度寝たことのある詩人。
長回しの会話劇。カット数も数えるほど。ぎこちない台詞回し。映画内映画製作。ドキュメンタリー・タッチの画面。映画と文学の対比。すべて監督の目論見でしょう。
世界的に有名な監督のようですが、残念ながら作品を一本も観たことがないので、監督の作風や指向はわかりかねます。が、映画ってなんだ!って言っているような気がしました。
それでは今日はこの辺で。