先日のキネ旬シアターは『巴里の女性』『のらくら』の2本立てでした。
先週の「フォーエバー・チャップリン~チャールズ・チャップリン映画祭」の続きです。
まず『巴里の女性』です。
監督・脚本・製作・音楽:チャールズ・チャップリン
出演:エドナ・パーヴァイアンス、アドルフ・マンジュー
製作:1923年 アメリカ合衆国
チャップリンが有志と設立したユナイテッド・アーティスツの第1作目の映画です。
チャップリンは出演していません。ほんの一瞬カメオ出演していますが、ほとんど気がつきません。
チャップリンによる喜劇以外の初めての作品です。
若い男女のすれ違いによるシリアス・悲劇です。長編映画です。
『のらくら』
監督・脚本・製作・音楽:チャールズ・チャップリン
出演:チャールズ・チャップリン、エドナ・パーヴァイアンス
製作:1921年 アメリカ合衆国
ファースト・ナショナル社時代の短編です。日本では『ゴルフ狂時代』というタイトルが付いていることもあります。
チャップリンが放浪者と裕福な紳士の一人二役を演じるコメディです。風刺が効いています。
このところサイレント映画を続けて観ていたら、妙な気持ちになりました。それは映画を観ていてとても楽なのです。字幕を読む必要がないからです。そのくせストーリーはよくわかるし、登場人物の心情もよく伝わります。言葉とはなんだろう、などと考えてしまいました。サイレント映画の凄さを改めて感じた次第です。
動作も倍速モードで観ているようで、最近流行りのタイパ(タイム・パフォーマンス)に打って付けで、サイレント映画こそ今の時代にジャスト・フィットなのではないでしょうか。
そういえば先日キネマ旬報ベスト・テンなる催しの招待状を当劇場でもらったのですが、残念ながら急用ができていけませんでした。
この催しは歴史が古く、第1回の開催が1924年です。そしてその第1回のベスト・テンの第1位に選ばれたのがこの『巴里の女性』だそうです。なんとも長い歴史です。
それでは今日はこの辺で。