最近、年のせいか難しい本はさっぱり読まなくなりました。
今読んでいる本は
『思想としての60年代』 桜井哲夫 著
『ゲバルト時代』 中野正夫 著
『祖国と民族を語る』 田宮高麿インタビュー 高沢 皓司 聞き手
これらを並行して読んでいます。ただ単に昔を懐かしんで読んでいるだけです。
『思想としての60年代』には高橋和巳や吉本隆明、大島渚のことなどが書かれています。
『ゲバルト時代』は著者の学生運動時代のことが書かれていて、著者は私より若干年上であり、当時の東京の様子が手に取るようにわかり面白いです。
『祖国と民族を語る』はご存じよど号乗っ取り犯の首謀者の独占インタビューです。もう本人は死亡しています。
3冊とも10年から20年前の本です。何をいまさらそんな古い本をと思われるかもしれませんが、やはり今振り返っても60年代、70年代は熱い時代だったと改めて感じることが出来て、読んでいるだけで楽しくなるのです。年を取った証拠です。
小説では断然女流作家が多くなりました。特に最近お気に入りなのが桜木紫乃、沼田まほかる、桜庭一樹、村山由佳などです。
この他にもたくさんの作品がありますが、みんな面白いです。特に彼女たちの描く男性は、男が描くより的を射てるのではと思わせます。
特に沼田まほかるという人は56歳で文壇デビューという遅咲きで、それまで僧侶、会社経営などを経験した変わり種です。ですから寺の話とかがよく出てきます。イヤミス作家として注目を浴びています。
彼女を除いては全員直木賞作家です。沼田まほかるホラーサスペンス大賞、大藪春彦賞を受賞しています。皆文章はうまいです。安心して読めます。
それにしても彼女たちの文章の上手さには感心します。プロの作家ですから当たり前ですが(中にはあまり上手いとは思えない作家もいますが)、その語彙の豊富さと表現力の巧みさには改めて驚かされます。私もブログを始めて、語彙力の無さ、表現力の乏しさを痛感させられました。長年ビジネス文書しか書いてこなかったというのは言い訳にすぎませんが。読書量は少なくはないほうだと思うのですが、その辺の能力は全く身に付きませんでした。特に表現したいと思っても適当な言葉が浮かんで来ないのが困ります。言葉を忘れているというのも多分にあると思いますが、ということで年のせいにして自分を納得させる今日この頃です。
BOOK OFFで安い本を捜し歩いています。