今日の「懐かしのヘヴィメタ・シリーズ(懐メタ)」はタイガース・オブ・パンタン(Tygers of Pan Tan)です。
タイガース・オブ・パンタンは1970年代末期に一大ムーヴメントを巻き起こしたNWOBHM(ニュー・ウェイヴ・オブ・ブリティッシュ・ヘヴィ・メタル)から頭角を現してきたバンドです。当時はアイアン・メイデンやサクソン、デフ・レパードなどが人気でした。そこに追随するように現れたのがタイガース・オブ・パンタンでした。
バンド結成は1978年です。この時のメンバーは
ロブ・ウィアー (Robb Weirg,vo)
リチャード"ロッキー"ロウズ (Richard "Rocky" Laws,,b,vo)
ジェス・コックス (Jess Cox,vo)
ブライアン”ビッグ"ディック (Brian "Big" Dick)
でした。
彼らは地元のクラブに出演するようになりますが、ほとんど収入は得られませんでした。ある時、たまたま参加したベネフィット・ギグを見たニート・レコードのデヴィッド・ウッドがシングルの制作を薦めました。そこで3曲をレコーディングし、EP盤として発売しました。これが大きな反響を呼んで、一躍人気バンドになりました。
そしてメジャーのMCAとの契約が成立しました。早速シングルのレコーディングを開始します。その後サクソンの全英ツアーに参加、アルバムの制作へと向かいます。
1980年、彼らのファーストアルバムがレコーディングされました。
タイトルは『Wild Cat』 です。
Side A
1.Euthanasia
2.Slave to Freedom
3.Don't Touch Me There
4.Money
5.Killers
Side B
1.Fireclown
2.Wild Catz
3.Suzie Smiled
4.Badger Badger
5.Insanity
プロデュースはクリス・タンガリーディス(Christopher Tsangarides)です。
このアルバムは発売後1週間で全英18位を記録する大ヒットとなりました。
とにかく最初から最後までリフで突っ走ります。バラードなどは無し。いかにもNWOBHM時代をおもわせます。
このアルバムのレコーディング後、サクソンのツアーで同じくサポートをしていたストリート・ファイターのギタリスト、ジョン・サイクス(John Sykes,g)をメンバーに迎い入れます。さらにヴォーカルのジェス・コックスがジョン・デヴァリル (John Deverill,vo)に代わります。
そして1981年にセカンドアルバム『Spellbound』がリリースされます。
さらに同年 、このメンバーでサードアルバム『Crazy Nights』をリリースします。
両アルバム共にそこそこのヒットになりました。
しかし、ジョン・サイクスがオジー・オズボーンのバンドのオーディションを受けるために脱退します。ジョンはオジーへの参加は叶わなかったものの、その後シン・リジー、ホワイトスネイク、ブルー・マーダーへとキャリアを重ねます。
ギターはフレッド・パーサー (Fred Purser,g)が加わって、1983年に4枚目のアルバム『The Cage』をリリースします。
このアルバムは全英13位となり、彼らの中では一番のヒット作となりました。
しかし、前作までとは別なバンドになったようです。ハードポップというかメロハーというか、それまでのタイガース・オブ・パンタンとは明らかに違っています。別なバンドとして聴けば十分聴けます。
この後、バンドはMCAと路線の違いで揉め、結局解散となってしまいました。この辺に前作のアルバムの不自然さがあったのかもしれません。
その後、1985年に一旦再結成しますが、1987年再び解散。
現在もオリジナルメンバーのロブ・ウィアがメンバーを集め活動はしているようです。
TYGERS OF PAN TANG - Euthanasia - 1980
Tygers of Pan Tang - Don't Touch Me There
Tygers Of Pan Tang - Wild Catz
それでは今日はこの辺で。