CD棚整理でまたまた変なものが出て来ました。おそらくプライベート盤だと思います。1975年の4月11、12、13日のビーコン・シアターでの3グループのライブ盤です。
とにかくCD時代になって、これまでの未発表の音源が続々と正規盤、プライベート盤を問わず発売されました。こちらはいい気になって次から次へと、このようなものを見つけては買っていました。それらが山積みになっています。と言うわけでその中から面白そうなものを順次紹介していこうと思います。
1975年というと、ロックにも新しい波がに入って来た頃です。サイケデリックブームは終わり、ブリティッシュ・ブルースロックも下火になり、華やかだったウェストコースト・ロックも色褪せて、ポップでアダルトなロックがもてはやされるようになった頃です。
それでも1960年代から頑張っているバンドもまだまだ残っていました。このアルバムの3つのバンドも、いまだに頑張っている数少ないバンドです。
『Three Nights At Beacon』発売は1989年でした。
CD1
Santana
01.Black Magic Woman
02.Oye Como Va
03.Blues Prelude
04.Time Waits For No One
05.Give And Take
06.Incident At Neshabur
07.Instrumental
Steve Miller Band
09.Fly Like An Eagle
10.Wild Mountain Honey
11.Come On In My Kitchen
12.Going To The Country
13.Nothin' Last
14.Goin' To Mexico
CD2
Steve Miller Band
01.The Jocker
02.Take The Money And Run
03.Gangster Of Love
04.Your Cash Ain't Nothin' But Trash
05.Shu Ba Da Ma Ma Ma Ma
Chicago
06.Call On Me
07.Saturday In The Park
08.Beginnings
09.Ballet For A Girl In Buchannon
10.Make Me Smile
11.So Much To Say, So Much To Give
12.Anxiety's Moment
13.West Virginia Fantasies
14.Colour My World
15.To Be Free
16.No More Than Ever
17.Just You 'n' Me
18.(I've Been) Searchin' So Long
19.25 Or 6 To 4
20.Feelin' Stronger Every Day
Disk 1の1~8はサンタナです。
この時のメンバーは
カルロス・サンタナ(Carlos Santana,g,vo)
レオン・チャンクラー(Leon Chancler,ds)
ホセ・チェピート・エレアス(Jose"Chepito"Areas,perc)
トム・コスター(Tom Coster,key,vo)
アルマンド・ペラーサ(Armando Peraza,perc)
レオン・パティーロ(Leon Patillo,vo)
デヴィッド・ブラウン(David Brown,b)
です。
01,02はアルバム『天の守護神』より。01はサンタナの出世作。フリートウッド・マックの曲です。サンタナでより売れました。02もサンタナの定番。
03,04は初出かと思われます。
05は9枚目のアルバム『Borboletta(不死蝶)』より。
06はアルバム『天の守護神』より。
08は1969年のファーストアルバム『サンタナ』より。
サンタナと言えばラテン・ロックと言われがちですが、当初のバンド名をサンタナ・ブルース・バンドと名乗ったくらいブルースに接近していました。アル・クーパーとマイク・ブルームフィールドの『フィルモアの奇蹟』にも参加していたぐらいです。2枚目の『天の守護神(Abraxas)』はビルボードの1位を記録するなど人気もうなぎ上りでした。初期にはニール・ショーンも在籍していました。4枚目の『キャラバンサライ(Caravanserai)』からジャズ・ロックに向かい、次にはジョン・マクラグリンのマハビシュヌ・オーケストラとのジャズ・ロックアルバム『魂の兄弟たち(Love Devotion Surrender)』をリリースしました。『ウッドストック』での演奏も注目されました。この1975年頃はちょうどアルバム『不死蝶(Borboletta)』をリリースした後です。
いつものようにラテンロックとフュージョンが混ざった演奏です。
Disk 1の09~Disk 2の05はスティーヴ・ミラー・バンドです。
この時のメンバーは
スティーヴ・ミラー(Steve Miller,vo,g)
ゲイリー・マラバー(Gary Mallaber,ds)
ロニー・ターナー(Lonnie Tuner,b)
ノートン・バッファロー(Norton Bufferlo,harmonica)
ヨアキム・ヤング(Joachim Young,key)
デヴィッド・デニー(David Denny,g)
です。
スティーヴ・ミラー・バンドについてはこれまで何度も触れていますのでご参考までに。
CD1の10,11はアルバム『フライ・ライク・アン・イーグル(Fly Like An Eagle)』より。アルバムリリース1年前のことです。これは名盤です。
12はロバート・ジョンソンの「カム・オン・イン・マイ・キッチン」です。ライブではよく取り上げます。アルバム『ジョーカー(The Joker)』の中のライブでも取り上げています。
13はアルバム『ナンバー5(Number 5)』より。これもライブの定番。
14は7枚目のアルバム『エデンからの旅(Recall the Beginning... A Journey from Eden)』より。
CD2の01は大ヒットアルバム『ジョーカー(The Joker)』より大ヒット曲。
02は『フライ・ライク・アン・イーグル(Fly Like An Eagle)』より。
03はセカンドアルバム『セイラー(Sailor)』より。
04,05はアルバム『ジョーカー(The Joker)』より。
スティーヴ・ミラーはアルバム『フライ・ライク・アン・イーグル』で大きく変身・飛躍するわけですが、このライブに頃はその前触れが見れたわけです。アルバム『ジョーカー』から2年ですからその間に色々あったのでしょう。
CD2の06からはシカゴです。
この時のメンバーは
ピーター・セテラ(Peter Cetera,b,vo)
テリー・キャス(Terry Cathbs,g,vo)
ジェイムス・パンコウ(James Pancow,trombone)
リー・ロッグネイン(Lee Loughnane,trumpet,vo)
ウォルター・パラゼイダー(Walter Parazeider,woodwinds)
ダニエル・セラフィン(Daniel Seraphine,ds)
です。
ロックを聴いていない人でも「シカゴ」は知っているというほど有名なバンドでした。今でももちろん活動しています。ブラッド・スウェット・アンド・ティアーズ(BS&T)と共にブラス・ロック・バンドとしての双璧でした。この1975年時点ではオリジナルメンバーはまだ残っていました。
06は1974年リリースの『シカゴ 7』より。
07はアルバム『シカゴ 5』より大ヒット曲「サタデイ・イン・ザ・パーク」です。アルバムは全米1位でした。
08はファーストアルバム『シカゴの軌跡(Chicago Transit Authority)』より。
09~16はセカンドアルバム『シカゴと23の誓い(Chicago Ⅱ)』より。組曲。
17はアルバム『遥かなる亜米利加(Chicago VI)』より。
18はアルバム『市俄古への長い道(Chicago VII)』より。
19は再び『シカゴと23の誓い(Chicago Ⅱ)』より。「長い夜」です。名曲。
20はアルバム『遥かなる亜米利加(Chicago VI)』より。
シカゴと言えばすぐに「長い夜」が浮かびますが、とにかくこのシカゴは2枚組のレコードばかり出していて、高校生には高嶺の花でした。シングル盤とFMラジオで我慢していました。
1978年にはテリー・キャスが拳銃の暴発事故で死亡。1985年にはピーター・セテラが脱退します。
しかしこれまでに30枚以上のアルバムをリリースし、世界的なバンドとして君臨してきました。
久しぶりに古い時代のCDを聴いて、懐かしい限りです。まだまだ出て来そうです。CD時代になって昔の音源が多数出てきたのは嬉しい反面、金銭的には大変でした。
映像はありませんでした。
Santana - Black Magic Woman 1971
THE STEVE MILLER BAND live in New York City, April 1975 (Fly Like An Eagle)
それでは今日はこの辺で。