Flying Skynyrdのブログ

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聴き比べ りりィと研ナオコ『私は泣いています』

今日の「聴き比べ」は『私は泣いています』です。

この曲は1974年のリリースで大ヒットしたりりィの曲です。

りりィはデビュー当時も謎めいたシンガー・ソングライターで、その声も直につぶれて出なくなるんじゃないかと心配するぐらいのハスキーヴォイスでした。

彼女は1952年生まれで、父親はアメリカ人将校、母親はバーの経営者でした。生まれる前に父親は戦死、17歳の時に母親が亡くなり、以来スナックで歌ったりして生活していたようです。元々は美声でしたが酒で声が潰れたとのこと。豪快そのものです。

1972年、アルバム『たまねぎ』でデビューしました。ベースを弾きながらとその声が評判を呼びました。時代はフォークからニューミュージックへと移ろうとしていました。

 

私が最初に彼女の歌声を聴いたのは、ラジオの深夜放送で聴いた『心が痛い』でした。まず、その声に驚かされました。大丈夫なの?、という感じでした。そして悲痛な叫びのような歌詞とメロディの度肝を抜かされました。


りりィ / 心が痛い

そのりりィが1974年にリリースした曲が『私は泣いています』でした。

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私は泣いています

作詞・作曲:りりィ

 

私は泣いています ベッドの上で

私は泣いています ベッドの上で

あなたに会えて 幸せだった

昼も夜も帰らない

あなたがいたから どんなことでも

なりふりかまわず あるいてきたの

 

私は泣いています ベッドの上で

私は泣いています ベッドの上で

あなたにとって 愛のくらしは

とてもいやな ことばかり

あなたに言われて 気づいたことも

そんなところは なおしてみます

 

私は泣いています ベッドの上で

私は泣いています ベッドの上で

あなたは言うの もう終わりだと

まさかそれは うそでしょう

あなたの言葉が 私のまわりで

嵐のように うずまいているの

 

私は泣いています ベッドの上で

私は泣いています ベッドの上で

あなたの幸せ 願っているわ

私だけは いつまでも

あなたの幸せ 願っているわ

私だけは いつまでも


私は泣いています リリィ

 

この曲は元々研ナオコに歌ってもらうつもりで書いたようですが、受け入れられませんでした。ところが最近になって研ナオコがこの曲を取り上げたのです。これは2016年にりりィが肺がんのため死亡したことと無関係ではないと思います。


研ナオコ - 私は泣いています

 

私も何年か前にりりィのライブを観に行ったことがありました。その頃はまだまだ元気な様子でした。

映画やテレビドラマにも数多く出演し、女優としての一面も持っていました。特に晩年は女優としての活躍が目立ったようです。音楽活動はもっぱらライブだったのでしょう。1972年には大島渚監督の『夏の妹』に出演し、驚いたことを憶えています。

ドリカムの吉田美和は息子・JUONの妻で、義理の娘になります。

 

それでは今日はこの辺で。