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映画『ぼけますから、よろしくお願いします。 おかえり お母さん』を観る

先日のキネ旬シアターは『ぼけますから、よろしくお願いします。 おかえり お母さん』でした。

 

監督:信友直子

ナレーション:信友直子

製作:2022年  日本

 

2018年に公開され、ドキュメンタリーとしては異例のヒットとなった『ぼけますから、よろしくお願いします。』の続編です。

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監督は前作の公開後も両親を撮り続けていました。母親の認知症は進み、さらに脳梗塞まで発症。入院生活が始まります。98歳の父親は母親を励まし続け、前作の時に初めてリンゴの皮をむいたという人が、今では家事全般をこなし、体力をつけるために筋トレまで始めました。歩いて一時間もかかる病院へ一日も欠かさず出かけるのです。

母親も一時は回復に向かったのですが、再び脳梗塞が見つかってしまいます。そして療養型病院に転院。その間、父親はお腹に異常を訴え、検査の結果、鼠径ヘルニア(脱腸)、そして手術。手術の翌日にはリハビリ開始、退院後も再び病院通いを始めるのです。

 

しかし、新型コロナの拡大で面会が出来なくなってしまいました。やがて、病院から連絡があり、もうあまり長くないから会いに来てくれと。父親と監督は面会に行き、母親に対し生前の感謝の言葉を送るのでした。

 

 

前作でもこの父親には驚かされましたが、今回はさらに驚かされました。98歳を超えてこの元気。90度曲がった腰で家事はすべてこなし、歩いて病院通い、筋トレ、買い物。玄関前で転んで顔はあざだらけ。それでも立ち上がり、普段通りの生活を。ただひたすら妻の帰りを願っての生活。妻、娘に対する愛情の深さに感服です。

 

母親の死後、父親は呉市の市長から100歳の表彰を受けます。そして妻との約束だったファミレスのハンバーグを平らげるのです。父親の元気の源は、この食欲なのでしょう。この年でこれだけ食べられるというのは驚異です。

信友直子監督の両親に対する愛情がみなぎる映像でした。

 

私など、最近の食欲の無さではとてもじゃないけど長生きはできません。

 

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それでは今日はこの辺で。

 


ぼけますから、よろしくお願いします。 おかえり お母さん