今日の「この人の、この1枚」はルーズベルト・サイクス(Roosevelt Sykes)の『Feel Like Blowing My Horn』です。
ブルース・ピアニストの二大巨頭と言えば、ビッグ・メイシオ(Big Maceo)とこのルーズベルト・サイクス(Roosevelt Sykes)ということになるでしょう。
彼は1906年、アーカンソー州エルマーの生まれ、すぐにヘレナに移り住みました。15歳ごろからピアノを弾き始めました。
1929年、オーケー・レコードで最初のレコーディングをします。「"44"Blues」です。これは後にブルースのスタンダードにもなりました。その後は次々と名前を変え、多くのレーベルにレコーディングをします。
以後、第二次世界大戦までに多くのレコーディングをし全盛期を迎えています。この間、デッカ・レコードと契約しシカゴに移り80曲ほどレコーディングしています。戦後は次第に人気が低迷して、シカゴを離れニューオリンズへ向かいました。しばらくレコーディングから離れましたが、1960年代にデルマーク・レコード、ブルーズヴィル、フォークウェイなどでレコーディングを再開しました。
今日の『Feel Like Blowing My Horn』はデルマークからの3枚目のアルバムになります。このアルバムがルーズベルト・サイクスの日本で発売された最初のアルバムです。日本でのブルース・ブームを受けての発売でした。1973年のリリースです。
A1 Feel Like Blowing My Horn
A2 My Hamstring's Poppin'
A3 I'm A Nut
A4 Blue Will Prank With Your Soul
A5 Sykes Gumboogie
B1 Rock-A-Bye Birdie
B2 Moving Blues
B3 All Days Are Good
B4 Eagle-Rock Me, Baby
B5 Jubilee Time
メンバーは
Piano, Vocals - Roosevelt Sykes
Bass - Dave Myers
Drums - Fred Below
Guitar - Robert Lockwood Jr.
Tenor Saxophone, Clarinet - Oett "Sax" Mallard
Trumpet - King Kolax
プロデュースはRobert G. Koesterです。
バックにはジ・エイシズのメンバーとロバート・ジュニア・ロックウッドが参加しています。このアルバムはこれらのメンバーがあのロックウッドの『ステディ・ローリン・マン』を録音する前日に録音されたものです。
1983年に77歳で亡くなっていますが、60年という長きにわたり、ブルース界の巨匠として君臨し続けた怪物でした。
Blues Will Prank with Your Soul
それでは今日はこの辺で。