アメリカのハードロックバンド、デンジャー デンジャー(Danger Danger)です。
メロディアスなハード・ポップロックといったところでしょうか。聴いていて実に心地よい気持ちになります。ボン・ジョヴィの後継者といわれてもおかしくありません。
デンジャー デンジャーはブルーノ・ラヴェル(Bruno Ravel,b,vo)とスティーヴ・ウェスト(Steve West,ds)がチープ・トリックのコンサートで知り合ったところから始まります。
この二人にテッド・ポーリー(Ted Poley,vo)、ケイシー・スミス(Kasey Smith,key)を加えて1987年にバンドを結成します。ファーストアルバム制作の途中でアンディ・ティモンズ(Andy Timmons,g)が加わります。
そして1989年にファーストアルバム『Danger Danger』をリリースします。
プロデューサーのランス・クイン(Lance Quinn)はボン・ジョヴィのプロデューサーとしても知られています。そういうことでボン・ジョヴィ路線を狙ったのかもしれません。それは別としても、このアルバムはよくできています。ハードでポップで本当に聴きやすいです。商業的にも全米88位になり、シングル「Bang Bang」も49位になるなどヒットしました。
2年後の1991年に『Screw It !』がリリースされます。
01. Ginger Snaps (Intro)
02. Monkey Business
03. Slipped Her the Big One
04. C'est Loupé (Prelude)
05. Beat the Bullet
06. I Still Think About You
07. Get Your Shit Together
08. Crazy Nites
09. Puppet Show
10. Everybody Wants Some
11. Don't Blame It on Love
12. Comin' Home
13. Horny S.O.B.
14. Find Your Way Back Home
15. Just What The Dr. Ordered [Borus Track for Japan]
16. Yeah, You Want It!
17. D.F.N.S.
プロデュースはブルーノとスティーヴです。
スペシャルゲストでエクストリームのゲイリー・シェローン、ヌーノ・ベッテンコート、パット・バッジャーの3人が参加しています。
ファーストアルバム以上にポップでメロディアスになりました。前作ではアンディ・ティモンズが途中加入のため2曲だけでしたが、このアルバムでは全曲参加です。ぐんと奥行きが広がった感じです。
曲数が17曲とやたら多いのですが、短いイントロのようなものはカットしてもよかったのではなんて思ったりします。それを考慮しても質の高いアルバムだと思います。
なんとこの後ヴォーカルのテッドが解雇されてしまいます。テッドのヴォーカルでほぼ完成していたアルバム『Cockroach』は発売されませんでした。それとケイシー・スミスも解雇されてしまいます。ヴォーカルにポール・レイン(Paul Laine,vo)を加えて『Cockroach』を録り直しますが、テッドが訴訟を起こしたため発売には至らなかったのです。これで嫌になったのかアンディ・ティモンズまで辞めてしまいます。
そして新メンバーを迎えて実質4枚目のアルバム『Dawn』をリリースします。
これはもはやデンジャー デンジャーではありませんでした。新しいバンドのようです。
ということで甲乙つけがたい前2作と比較しても、がっかりさせられるものでした。
私自身もここで見切りをつけた感じでその後は追いかけていません。それでもこの2作はアメリカンハードの良き時代を象徴していました。
Danger Danger - Monkey Business
Danger Danger - Comin Home (1991)
Danger Danger - I Still Think About You
Danger Danger Slipped Her The Big One (audio)
それでは今日はこの辺で。