いよいよ「懐かしの映画」も最終回です。今日は『松竹編』です。
この『松竹』は前回の『東映』よりも子供の頃の馴染みが無かったかもしれません。
松竹ヌーヴェルヴァーグ(大島渚、吉田喜重、篠田正浩等)は高校生になってからの再上映で観たし、『寅さんシリーズ』も高校生になってからです。
それ以前に観たものを思い出していますがなかなか浮かびません。と、思っていたらようやく思い出しました。
『思い出の指輪』
1968年公開、監督:斉藤耕一、出演:ヴィレッジ・シンガーズ、尾崎奈々
グループサウンズ映画です。内容はほとんど憶えていません。ただヴィレッジ・シンガーズが好きだったので観に行きました。特にこの歌は好きでした。
『虹の中のレモン』
1968年公開、監督:斉藤耕一、出演:竹脇無我、尾崎奈々、V・シンガーズ
これも同じヴィレッジ・シンガーズのヒット曲の映画化。内容は憶えていません。
『小さなスナック』
1968年公開、監督:斉藤耕一、出演:藤岡弘、尾崎奈々、パープル・シャドウズ
パープルシャドウズのヒット曲の映画化。ここにもヴィレッジ・シンガーズが出ていました。パープル・シャドウズは特に好きでもありませんでしたが、成り行きで観に行ったのかもしれません。
『恋の季節』
1969年公開、監督:井上梅次、主演:ピンキーとキラーズ、森田健作、奈美悦子
ピンキラの大ヒット曲の映画化。森田健作です。千葉県知事です。『おれは男だ!』で共演する早瀬久美も出ていました。ほとんど記憶がありません。この後『涙の季節』というのもあったのですが、日活でした。
『落ち葉とくちづけ』
1969年公開、監督:斉藤耕一、出演:藤岡弘、尾崎奈々、V・シンガーズ
これもヴィレッジ・シンガーズです。オックスも出ていました。漫才のてんや・わんやが出ていました。これが目的だったかも。
『馬鹿まるだし』
ハナ肇の『馬鹿シリーズ』第1弾。クレージーキャッツのリーダーハナ肇が松竹で主役を務めました。クレージーは東宝ですから、この辺が面白いところです。クレージーからは植木等と谷啓を除くメンバーが出演しています。山田洋次の3作目の作品。
ハナ肇はこの年3本の『馬鹿シリーズ』に出演します。その後も多くの松竹作品で主役を務めます。
このように松竹映画には子供の頃はあまり縁がなかったようです。この劇場がピンク映画館と入り口が隣り合っていたというのも原因かもしれません。ウブでしたから。
高校生になると大島渚や吉田喜重、篠田正浩の松竹時代の映画を再上映ですが夢中になって観ました。小津安二郎を観出すのはまだまだ先でした。仲代達也の『人間の条件』も観たのは社会人になってからでした。
以上、5回にわたって『懐かしの映画』を書いてきましたが、単なる羅列で終わりました。それでも全然足りないのですが、感想を書き出したら一つの記事では収まりませんのでやむを得ないとは思っております。やはりこの企画無理があったかもしれません。もっとも内容を覚えている映画は数少ないですが。
それでも、こうして振り返ってみると、中学生までは娯楽映画一辺倒だったのがよくわかります。これが思春期を迎え、さらに青年期になると趣向がガラッと変わっていきます。映画一つを取ってみても自分の歴史が分かって意外と面白いものでした。
今回は小・中学校までに観た懐かしい映画に限定して書いてきましたが、次回は高校・大学生時代の思い出の映画について書いてみたいと思います。いつのことになるやらわかりませんが。
それでは今日はこの辺で。