もう、随分と前になりますが、昔の映画音楽をまとめて聴きたくなり、随分とCDを探したのですが、新しい映画なども入っていたりして収録曲に満足できるようなものがありませんでした。
そういう中で伊集 加代という人のアルバムで『リヴィング・スキャット・エレガンス』というアルバムが収録曲という点でで目を引きました。本当はサントラ盤が良かったのですが、まあ曲がいいので我慢するかと、購入しました。
それまで伊集加代という人は名前も知りませんでした。解説を読んでみると1937年生まれで現在は82歳です。えっ、と思いました。するとこのアルバムは1969年に発売された と1971年に発売された を組み合わせたCDだということでした。どうりで昔の曲が多いなと納得しました。
伊集加代という人は元々はクラシックを学び、フォー・シンガーズやシンガーズ・スリーなどのコーラスグループに在籍しながら、CMソングやスタジオ・コーラスでキャリアを積んでいきました。そして歌謡曲のバックコーラスなども担当し、「スキャットの女王」と呼ばれるようになったそうです。
このアルバムが録音された当時は映画音楽やイージーリスニング・ブームでその手のレコードがたくさん発売されていました。
01. 男と女
02. サバの女王
03. 個人教授 ~ 愛のレッスン
04. スカボロー・フェアー
05. パリのめぐり逢い
06. 白い恋人たち
07. 恋するガリア ~ 愛のラルゴ
08. ふたりだけの夜明け
09. 白い十字架
10. 誓いのフーガ
11. フール・オン・ザ・ヒル
12. 黒いオルフ.
13. 青い影
14. 夜明けのスキャット
15. ひまわり
16. ガラスの部屋
17. 雨の訪問者
18. ワレリアの恋 ~ 赤いテント
19. さらば夏の日
20. 雨にぬれても
21. 雪わり草
22. エイプリル・フールズ
レコーディング・パーソナルは
佐藤允彦(p)
大野雄二(p,org,harps)
沢田駿吾(g)
松本 浩(vib)
ジェリー・カオキ(fl)
荒川康夫(b)
猪俣猛(ds)
原田寛治(ds)
以外とマイナーな曲が収録されているのが嬉しいです。
01は映画音楽の定番。フランシス・レイ
03は個人教授からのテーマ。ナタリー・ドロンがよかった。
04はサイモン&ガーファンクル
05はフランシス・レイ。これも定番。イブ・モンタンとアニー・ジラルド。
06もフランシス・レイ。映画『グルノーブル・オリンピック』のテーマ曲。
07は映画『恋するガリア』の主題歌。
08は以前紹介した『二人だけの夜明け』。最高です。
09はヴィッキーが日本向けに歌った曲。
10はティンカーベルズ・フェアリーダストのヒット曲。
11はビートルズ。
12はマルセル・カミュ監督の映画。定番曲。
13はプロコル・ハルム。
14は由紀さおりのヒット曲。
15はヴィットリオ・デ・シーカの名作。ヘンリー・マンシーニ。
16は「ひろしです」で有名になってしまった曲。
17はフランシス・レイ作曲。チャールズ・ブロンソン主演。よかった。
18はクラウディア・カルディナーレの「赤いテント」。名曲です。
20はアメリカン・ニュー・シネマの名作。B.J トーマスでヒット。
21は雪わり草。これが入っているのも嬉しい。
22はバート・バカラック、ディオンヌ・ワーウィックのコンビでヒット。
オール・スキャットで初めは飽きるかなと思いましたが、どっこいこれがなかなかいいのです。人間の声とは思えぬような高音で、にもかかわらず耳障りは無く、演奏も素晴らしく、あの時代にタイムスリップするのにはもってこいのアルバムでした。
サバの女王
個人教授~愛のレッスン
ふたりだけの夜明け
ひまわり
雨の訪問者のワルツ
赤いテント~ワレリヤの恋
それでは今日はこの辺で。